何も見えない真っ暗な場所。一切の光もなく、頼れるのは耳と手と足、そして香り。
前々から興味があったダイアログ・イン・ザ・ダーク(DID)に誘ってもらって行ってきましたよー。
参加者は白杖という長い棒を渡され5-6人のパーティーで、アテンドと言われる視覚障害者の方のサポートを受けながら、時に参加者と協力し合いながら何も見えない空間で様々な経験する。
これが何とも不思議体験。
目を開けているのに何も見えないというのは初めての経験。目を閉じても開けても全く光が無い。
ほんと、闇・・・、闇というか何も見えない。
最初、恐怖に全身が包まれ気分が悪くなった。空間の距離感が全くつかめないことがその恐怖を助長する。
こういう恐怖って初めてのこと。
そして一歩一歩奥へと進んでいく・・・。
何だろう、進んでいくうちに感じる人の優しさとか、コミュニケーション力だとか、触覚や聴覚や臭覚、味覚といったものに視覚が関係なくなった時の新たな感覚だとか。
でも何だかそういうものとはちょっと違うような不思議な気持ちが芽生えてくる。
普段、僕らは視覚に頼って生活している。
頼りすぎるといっても過言ではない。
しかし、頼りすぎるがあまりに見えないものに対してはあまりに無頓着というか、無関心。結果、本質的なものを理解できないことが多くある。
それが一番大きな気付きなのかもしれない。
そしてもう一つ。
それは障害者の方への配慮だ。
普段僕らはその人達のことを気遣かわなければならないことを良く知っている。
しかし、その人達の世界に入ることは無い。つまり頭では分かっているつもりでも、心までは実は見えていない。間違っているのかもしれないけれど、DIDのアテンドである”ちくわさん”は滅茶苦茶暖かかったし、そして明るかった。
見えないことで僕が知らない沢山のことを知っているからなのかもしれない。
体験していない方はもちろんのこと、特に小学校高学年くらいの子供たちには必ず受けて頂きたい。
それがDIDだ。
コメント