この街に来ると年齢もファッションも言葉も音も匂いを強く意識する。あれだけ来ていた渋谷なのに、今じゃすっかり苦手な街になってしまったなぁ。
渋谷にあるお寿司屋さんでちょっと早めの誕生日を祝ってくれた。
どれも食べた瞬間にあぁ新鮮なものだなぁと分かる材料。
身がしっかりしていて、数日置いて甘みが出た身というより、海から上がってすぐ出されたような味で、それを美味しくなるようにひと手間を加えている。
白烏賊はコリッと感じる包丁を入れ、ちょっと荒めの塩を振っている。脂肪の多い金目や太刀魚は炙りでさっぱりした中で程よい甘みを出している。
魚もこういう料理人に調理されたら本望だろうなって思うよね。
寡黙な大将は千葉の勝浦出身、同じ千葉県同士!って話にはならないけれど、ん?どうして渋谷をお店の場所に選んだのかな?
思うんだけれど、味って美味しいって感じるだけじゃだめなんだろうな。
そりゃ美味しいって感じる事が大切なんだけれど、そこだけに意識するんじゃなく、きちんと口に運ばれるまでの経緯だとか食材の事だとかって少しでも知っておく事はもっと大切な事だよね。
そうしたつながりを意識する事で食の有難味だとか、こだわりだとか、食べた時の心の豊かさが変わってくる。
潮の香りする香ばしい海苔、新鮮な魚、そしてシャリ、ワサビ、がきちんと口の中で一緒になって新たな味を産み出す。
久しぶりに美味しいお寿司を食べた。
ありがとう!ご馳走様!。
良い一年、一日目が迎えられそう。
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