スペイン内戦の混乱を描いた「ゲルニカ」を砂で描いた作品。
その作品の上を客が一人ひとり歩いていくパフォーマンスを見てきた。
人が引き起こした戦争の愚かさを砂で描いた作品を参加者が歩きながら破壊していく一方でまだ作品を作り続けるアーティストが同居している不思議な作品。
創造と破壊が混在しているその作品を見ていると、ふと価値とは何ぞやという思いがもたげてくる。
お金自体は価値かもしれない。
けれど、そのお金で買えるものだって価値。
さらに言えば、売っているものを創り出す事だって価値。
ってことは創りだす時間や消費する時間だって価値。
その価値を見出しているのは僕ら個人。
最終的に、そうした事を考える個人の存在こそが価値なのか?
創造者と破壊者というそれぞれが一つの作品の中でつながっているのを見ていると、強烈に「個人」が浮かび上がってくる。
この展覧会のテーマは「つながり」だ。
そのつながりは人と人、個性と個性があってこそ初めて成り立つ。
コメント