人は出来るだけ楽をしようとする生き物だ。
だから、無駄なルーティンワークがあっても、それに慣れ、それがかなり面倒だとしても、それは楽な作業だと頭が置き換わってしまい、無駄を減らすためにどうするかを考えるのではなく、それをもくもくとこなす・・・傾向がある。
例えばバケツリレーでも、やっていくうちに最初は大変でも身体は慣れ、大きなバケツを使って量を増やそうだとか、距離をもと短くするだとか、そもそもリレーする意味はあるのかとはなかなかならない・・・傾向がある。
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時間創造→どう創る?→ワークスタイルを変える→時間創造→どう創る?・・・この辺にもフォーカスされた、”TIME" on business.とも言える内容なので、iPad持っていなくても読める内容。
そして、ごくごく自然にiPadが欲しくなってしまう為、持っていない人は本代+iPad代を覚悟するべきかもしれない。
そして、それは自分のことだったりする・・・ハハハ
インタビューで、吉越氏、夏野氏が、機能が多すぎる製品はそれを全て使いこなすことが難しいが、iPadは割り切って良いとこ取りをしているということを言っているけれど、これは冒頭書いた人間の性質そのものだと思う。
何でもかんでも機能を盛り込んだ日本型教育の詰め込み暗記型では、応用力や創造力がつかないと言われる。
これは多くの情報を持ち判断材料が増えすぎるがあまり、とっさの判断がしずらくなったり、すでにある情報から物事を考える左脳型処理をしてしまうので、新しい発想が出来なくなってしまうということなのかもしれない。
一方、無駄なことを省き、つまり、僅かなことを与えたら、あとは自分で考えてみようという右脳型教育は、新しい発想が生まれやすい。既知情報が少ない為、別のものを組み合わせてみたり、あぁしてみようこうしてみよう、つまり応用力が生まれる。
本当に大変で忙しい方も知っているので誤解しないでもらいたいんだけど、”一部の”残業が多くて忙しいという方の中には”左脳型残業”をしている方がいる。
残業を減らすべく行動している方は、やれセキュリティは?iPadを紛失したら?壊したら?といったレベルの課題などマイナス面というルーティーンとも言える部分にフォーカスしてしまいワークスタイルを変えることが出来ないでいるのかもしれない。
これだけ世の中で仕事に活用し、時間創造をしている方がいるのにだ。
そして、そこで問題になるのはTOPのITリテラシーということになってくる。
iPadって何?からの説明書をセッセと作り、他社の事例を調べ、自社での活用案を提示し、想定される課題を出し、解決案を出し、コストやROIまで提示してさぁどうよ?といった会議をいくつも行う。
技術力の高い日本で何故、こうしたガジェットが生まれなかったのか?
制度イノベーションだとか色々と論じられているけれど、大きな部分では教育が原点なんだろうな。
そして、その結果、左脳型思考になり、それがマイナス思考を生み、そうした組織が作られていく。
この本はiPad云々ということもそうだけれど、iPadをガジェットと見るのではなく、頭というか身体の一部として捉えるなど、ちょっと違った視点の発見が多く為になった。
いずれにせよ、iPad使ってみたくなったなう!
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