先日、研修で上京していた後輩から連絡があって、何年ぶりかで会う事になった。
色々大変だし、会社はダメだし・・・そんな言葉は想定していたけど、それも長く続くとちょっとイライラしてくる。結局、後ろ向きな発言に辟易してしまい、一足先に席をたつ事になった。
僕がその会社に入社していきなり取組んだのは「督促業務」だった。怒鳴る人に愚痴る人、泣き出す人・・・来る日も来る日も電話をかけては入金をお願いしたり、たまに声を荒げる事もある日々を3年程続けた。
当時つるんでいて一緒に同じ会社に入社し、営業業務をしていた奴からは、僕に電話をかけてくる度に小バカにされた(もちろん今では付き合いはない)。飲み会であった奴の「何をしているの?」という質問に言葉を濁したり、他社もいる場では名刺交換を避ける事もあった。
愚痴ることも当然あったけれど、気づいたら、どうしよう、どう気持ちを切り替えようと考える様になって、『しけていても仕方がない』という事に気持ちが落ち着いた。
チーム制を引いたり、ゲーム方式にして競争心を煽ったり、セミナーや本を乱読し、いかに前向きに楽しく仕事が出来るかを考え始めた時、新しい視点で自分の仕事が見られる様になってきた。
今更ながら、新入社員に対する言葉みたいな事を思う。
会社のよいところは、自分のやりたい事だけでない事まで経験させてくれる事だ。そして、新しい気づきを与えてくれる。その一つ一つが今の自分を創ってくれている。
今、奴にとっては確かに理不尽な事も数多くあるだろう。上司がダメでなかなか成長できないといった気持ちもあるだろう。頑張らなくたって転職した方がスキルを高められ、よりよい経験が出来るのかもしれない。
「上の立場になる。そうすれば、自分の思った通りに仕事をしていく事が出来る」と奴は言った。
ただ、上の立場になった時、奴の下につく部下は、奴に何を感じ、何を見るだろう。その部下が愚痴をこぼしたら、奴は何とアドバイスをするだろう。
先輩として、奴の愚痴を聞きながら一緒になって「そうだよなぁ」とは言って別れてはいけないのだ。
と、一方的に自分を正当化している様な内容だけれど、奴には松下幸之助の「道」の如く前に進んでもらいたいわけです。
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